徒然なる儘に ・・・ ④

心機一転、新たにブログ再開です💕 雑談を書くことも多いですけれど・・・(主に、電子ゲーム・ネタ💕)、残りは【新聞記事】にコメントを入れています💕

罪深い手順前後 2023/9/21 05:00

 
米軍普天間飛行場辺野古移設を巡る勧告を受け、取材に応じる沖縄県玉城デニー知事=19日、スイス・ジュネーブ(共同)

男の人が、飼っているラクダに瓶(かめ)の中の穀物を与えた。食べ終えたラクダはしかし、瓶から頭が抜けない。そこに一人の老翁が来ていわく、「まず首を切りなさい。次に瓶を壊すといい」。男の人は言われた通り頭を取り出した。

▼『ものの見方が変わる座右の寓話』(戸田智弘著)から引いた。肌の粟(あわ)立ちを覚える小噺(こばなし)は、順序の誤りがもたらす罪を私たちに教えてくれる。世の中は広いもので、臆面もなく手順前後をやってのける人もいる。沖縄県玉城デニー知事である。

▼米軍普天間飛行場辺野古移設を難じていわく、「政府が強行している」。国の防衛政策に矛先を転じていわく、「軍事力の増強は周辺地域の緊張を高める」。国連人権理事会でそう述べた。ラクダの首ならぬ国家の安全を進んで切り落とすかのような、実に危うい発言である。

▼玉城氏といえば、7月の訪中で尖閣に頰かむりした姿が忘れ難い。今回の発言は中国などに付け込まれる恐れもある。どの立場でものを言っているのか。沖縄の人々、ひいては国民全体を危険にさらして何が楽しいのか。無節操ぶりが目にあまる。

▼こんな小噺もある。「先に鼻をかむ。よく乾かしてからお尻をふくんだ」。けちな男が無駄のない紙の使い方を自慢げに言う。感心した与太郎は順序を間違えて…。玉城氏は重い他山の石とすべきであろう。辺野古の埋め立て工事を巡っては、最高裁で県の敗訴が確定している。

▼国が申請した移設工事の設計変更を、一刻も早く承認する。危険性が指摘されて久しい普天間飛行場を、一日も早く辺野古に移す。なすべきことは山ほどある。玉城氏は腹を固めてはいかがか。手順に従い粛々と。溝を深めるだけの政府批判は、何も生まない。