ただ約100の小選挙区で日本維新の会と候補者が重複し、このままでは自民批判票の分散は避けられない。保守地盤の強い島根1区での立民の勝利が示すように、与野党一騎打ちの構図をつくれるか否かが勝敗を左右する。
政策の違いや感情的な対立があっても、政治を大きく変えるには協力できる一致点を見いだす必要がある。終盤国会に向けて、政治資金改革案を一本化できるか否かがその試金石になるだろう。
共産党が3補選で候補を擁立せず、立民候補の支援に回ったことも勝因である。政治の大きな変化のためには共産との限定的な協力も排除すべきではない。
私たちの暮らしを守るために、どんな社会を目指すのか。外交・安保、金融・財政、社会保障、少子・高齢化対策などの政策に加えて、信頼できる政治のあり方など明確にすべき課題は多い。