徒然なる儘に ・・・ ④

心機一転、新たにブログ再開です💕 雑談を書くことも多いですけれど・・・(主に、電子ゲーム・ネタ💕)、残りは【新聞記事】にコメントを入れています💕

<産経抄> 2024/2/18 05:00

2019年7月、聴衆を前に演説するロシアの反政府活動家ナワリヌイ氏=モスクワ(AP=共同)

ロシアのプーチン大統領が小学校で授業を行った。「何か質問は?」。アレクセイという男の子が手を挙げた。「政府は汚職まみれでは? クリミア併合は侵略では? 北方領土は日本のものでは?」。ここで休憩時間になった。

▼再開後、別の子が尋ねた。「アレクセイはどこへ行ったのですか?」(早坂隆著『新・世界の日本人ジョーク集』)。笑える人はいまい。同書の初版が出たのは6年ほど前になるが、ロシアではいまなお、多くのアレクセイが姿を消し続けている。

▼反体制派指導者のナワリヌイ氏が収監先の刑務所で亡くなった。散歩後に不調を訴え、意識が戻ることはなかったという。死の前日にはオンラインで裁判に出廷し、元気な姿を見せたとの報道もある。47歳。不自然な最期に、「消された」という不穏な言葉が脳裏から拭えない。

▼2000年代からプーチン政権の非を鳴らし続け、「悪党と闘う意欲」を条件に同志を募ったと聞く。動画配信サイトでは、露南部に建つ広壮な宮殿をプーチン氏のものだと指摘した。旅客機内で意識不明となった毒殺未遂疑惑は、記憶に新しい。

▼獄中の身となってからも、3月の大統領選で反プーチン票を投じるよう呼びかけていた。政権に批判的なジャーナリストや西側に亡命した元諜報員ら、プーチン氏に盾突く人々は判で押したように不審な死を遂げている。国民はこのまま萎縮し、口をつぐんでしまうのだろうか。

▼裁きを受ける法廷でナワリヌイ氏は言った。「恐れれば政権の思うつぼだ。恐れるな」。その言葉は志を同じくする人の胸に刻まれていよう。追悼の動きは広がり、200人以上が拘束されている。姿なき人々の影におびえているのはプーチン氏かもしれない。