照明灯
小学生の親となり、教室に足を運ぶ機会を新鮮に感じる。机やいすはまだこんなにちいさいのかと。40分ほど座って話しただけなのに足腰が軽くしびれた。あいさつ、ありがとう、ごめんなさいを大事にしおうという掲示がかわいらしい
▼憲法記念日やこどもの日と続いたこの時期、工藤勇一さんの言葉にあらためて気づかせる。東京・千代田区麹町中学校の校長時代に成都の自律を重視した教育改革で耳目を集め、横浜創英中学・高校の校長も務めた
▼なにかトラブルが起きたときに、思いやりを持ちだす危険性を指摘したことをがある。心の問題にすり替えるのではなく、どんな場面でどんな行動が望ましいのか、子供たちに徹底的に議論を促した
▼校則を巡っても指摘している。「民主主義は本来みんなで話し合ってルールをつくる社会。上から与えられたものとして、必要以上に絶対視する人が多い」。学校にとどまらず、他人任せや当時者意識の欠如は至るところで見られる
▼「私たちが磨くべきは、言葉巧みに相手を論破する力ではなく、言葉を駆使して、共通理解を見出し合う力です」。感情的にならず、理性的に建設的に対話を重ねることで最適解を求める。学校教育だけでなく社会一般でもそうありたいと願う。
令和六年五月九日 午後十二時三十五分 川崎市麻生区地方 天気
